仕様・動作環境・制限事項


「Wonderful Report 2016 PDF Server」「Wonderful Report 2016 PDF Client」の主な仕様について説明します。


仕様
動作環境
制限


仕様


「PDF Server」「PDF Client」の主な仕様は次の通りです。

 機能 詳細 
作成できるPDFのバージョン 作成するPDFのバージョンを設定することができます。
PDFのバージョンにより暗号化アルゴリズムが決定されます。

<選択できるPDFのバージョン>
PDF 1.4
PDF 1.5
PDF 1.6
PDF 1.7
 

PDF/A-1b※この機能はversion 3.0.0.138以降で利用できます。
セキュリティ設定
(暗号化)
パスワードを設定することでデータを暗号化することができます。
暗号化アルゴリズムは作成するPDFのバージョンによって切り替えることができます。

<暗号化アルゴリズム>
Standard-40(PDF 1.4)
Standard-128(PDF 1.5)
AES-128(PDF 1.6)
AES-256(PDF 1.7)
セキュリティ設定
(パスワード・権限)
 ユーザーパスワードとオーナー(権限)パスワードを設定することができます。
パスワードを設定するとPDFの内容が暗号化されます。

オーナーパスワードを設定した場合は利用可能な権限を指定することができます。
設定できる権限は次の通りです。

<権限>
テキスト・画像等のコピー
テキストへのアクセス印刷
ページの挿入・削除・回転
フォームフィールドの入力と既存の署名フィールドに署名
注釈の作成

メタ情報 次のメタ情報を設定することができます。

<メタ情報>
タイトル
作成者
サブタイトル
キーワード
フォント すべてのフォント情報はPDFファイル内に埋め込まれます。

埋め込みが許可されたTrueTypeフォントを扱うことができます。
許可されていないフォントを使用した場合、別のフォントに置き換えられます。

<異体字>
対応セレクタ:U+FE00〜U+FE0F,U+E0100〜U+E01EF
非対応セレクタ:U+180B〜U+180D(モンゴル文字専用)
テキスト(文字) 配置・方向(横書き・縦書き)・文字サイズの自動調整・各種修飾等、豊富な機能を使って見やすい文字出力を簡単に行うことができます。
罫線  次の罫線を作成することができます。

<作成可能な罫線>
実線
破線
一点鎖線
二点鎖線
図形 複数の図形があらかじめ準備されています。
図形の回転・反転、さらに、任意の図形を作成することも可能です。
画像 次の画像形式を使用することができますが、PDFに埋め込まれるのはJPG形式となります。
画像DPI・画像品質を指定することができます。

<使用可能な画像形式>
JPG
PNG
TIF
BMP
バーコード 次のバーコードを作成することができます。

<作成できるバーコード>
JAN-標準/短縮
UPC-A/E
CODE-39
GS1(CODE-128/EAN-128)
NW-7
ITF-標準/拡張/アドオン
カスタマーバーコード
QRコード
マイクロQRコード
DataMatrix(データマトリックス)


※1
PDFを介してのバーコードの印字は読み取り精度が低下する傾向にあります。
これはPDFの内部解像度と実際に出力するプリンタの解像度の相違からスケーリング処理でバーの均一性が保たれないためです。

「PDF Server」「PDF Client」では最終ターゲット(プリンタ)の解像度に合わせてバーコードを最適化して出力することで品質の低下を抑えることができます。

PDFオプション」ー「PdfBarcodeDpi

※2
最適化を有効に活用するにはPDFの印刷時に出力倍率を100%にする必要があります。
プリンタ(ドライバ)やPDF出力ソフトの設定で出力倍率が調整されるとバーコードの品質は必ず低下します。
グラフ 次のグラフを作成することができます。

<作成できるグラフ>
縦-棒/折線/混在
横-棒

ドーナツ
テンプレートファイル
 帳票の動的に変化しない箇所(罫線や固定の文字等)については、テキスト形式のテンプレートファイルを使うことでプログラム作成に伴う作業を大幅に削減することができます。
スタイル設定と繰り返し 共通のプロパティ設定がある場合、スタイル登録することでプログラムソースコードを簡素化することができます。

例えば、タイトル・見出し・数値用の設定をスタイル登録しておけば、個々のアイテムでのプロパティ設定を省略することができます。大幅にソースコード量を削減することができ保守性も向上します。

また、アイテムを一定間隔で繰り返し出力することができ、少数のアイテムで表の枠組みを作成することが可能です。
帳票定義ファイル(*.wfr) 「Wonderful Report 2005」開発ライセンスで作成する帳票定義(*.wfr)とデータ(CSVファイル・データベース等)を使ってPDFを作成することができます。

Open/Import等、「Wonderful Report 2005 Preview」と同等のインターフェースを使用することができます。
対応インターフェース  次のインターフェースから起動・使用することができます。

<対応インターフェース>
コマンド実行
COMからの実行
アセンブリからの実行(.NET Framework)


動作環境


「Wonderful Report 2016 PDF Server」

Windows 8.1/Windows 10/Windows 11
Windows Server 2012/Windows Server 2016/Windows Server 2019/Windows Server 2022
(32bit/64bit対応)

※1
「PDF Server」 のインストール・更新にはHASPキー(USB)認証が必要ですが、インストール・使用PCとは別のPCでも行うことができます。

※2
プログラムの更新は最後にインストールしたPCでのみ行うことができます。

※3 version 3.0.0.113以前のインストーラでの注意事項
OSのシステムロケールが日本語以外の場合は事前に”Japanese(Japan)”に変更しておく必要があります。
設定手順は「AWS(Amazon Web Service)のEC2へのインストール」を参照してください。

「Wonderful Report 2016 PDF Client」

Windows 8.1/Windows 10/Windows 11
Windows Server 2012/Windows Server 2016/Windows Server 2019/Windows Server 2022
(32bit/64bit対応)

※1
「PDF Client」 のインストール・更新・使用にはHASPキー(USB)認証が必要です。
「PDF Server」 と異なりインストール・使用するPCにHASPキー(USB)を接続する必要があります。

※2
プログラムの使用は最後にインストールしたPCでのみ行うことができます。

※3 version 3.0.0.113以前のインストーラでの注意事項
OSのシステムロケールが日本語以外の場合は事前に”Japanese(Japan)”に変更しておく必要があります。
設定手順は「AWS(Amazon Web Service)のEC2へのインストール」を参照してください。

使用メモリ量について

1帳票をPDFに出力するのには最低16Mbyte以上のメモリが必要となります。
(※必要なメモリ量は帳票により異なります)

30帳票をPDFに出力する処理を別プロセス/スレッドで同時に実行する場合は、最低480Mbyte以上のメモリが必要となります。

メモリの多くはフォントの読み込みに使用されます。
使用するフォントが多い帳票ではメモリ使用量も多くなります。

「お問合せ.wfr」は1種類フォントを使っていて最大16Mbyte強のメモリを使用します。
「コンビニ収納.wfr」は4種類フォントを使っているため「お問合せ.wfr」に比べ、文字数もページ数も少ないですが最大29Mbyte強のメモリを使用します。


帳票は「Wonderful Report 2005 開発環境」のサンプルを使用


制限


PDF出力の制限事項

  1. 画像は全てJPEGに置き換えられます。
  2. 埋め込みが許可されていないフォントについては別のフォントに置き換えられます。
  3. 複数の用紙(サイズ・方向)を含むPDFを作成することができますが、PDFからプリンタ等への印刷ではプリンタ(ドライバ)で選択した用紙・方向に置き換えられます。(PDF表示・印刷ソフトの仕様に従います)
    PDF表示・印刷ソフトにより異なる結果となる可能性が高いため、複数の用紙(サイズ・方向)を含むPDFを作成することはお勧めできません。



帳票定義ファイル(*.wfr)を使う場合の制限事項

  1. 一部の面パターンは「塗りつぶし」に置き換えられます。(右下がり、右上がり、クロス、横線、縦線、格子)
  2. アイテムに指定されたフォントに登録されていない文字については、レジストリのフォントリンク情報に基づいて登録フォントを検索し使用します。
    ただし、Windowsのフォントリンク機能による微調整が反映されないためPreview表示(印刷含む)と作成したPDFで相違が発生する場合があります。
    「Preview」ではPDFモードをONにすることで作成されるPDFに近い状態で表示・印刷することができます。
  3. バーコードについてWFRで保存したPDF内部でのバーの均一性は確保されますが、PDFからプリンタに出力する場合に均一性が担保できなくなります。(スケーリングで誤差が生じます)
    このため、「Preview」から直接プリンタに印刷する場合に比べ読み取り精度は必ず低くなります。



「Wonderful Report 2016 PDF Client」の制限事項

  1. PDFの出力は複数のプロセス(スレッド)から同時に行うことができません。
    前のプロセスのPDF出力が完了するまで待機するため「PDF Server」に比べレスポンスが遅くなります。
  2. インストールだけでなく実行時にもHASPキー(USB)を接続する必要があります。
  3. デスクトップにログオン中のユーザからしか実行できません。(サーバ利用はできません)
  4. GetPdfImageメソッドを利用することはできません。
  5. PdfOutメソッドの仕分出力(マクロ)には対応していません。
  6. リモートデスクトップからコンピュータにログインしている場合、HASPキーへのアクセスが制限されるため利用することができません。



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