仕様・動作環境・制限事項


「Wonderful Report 2025 開発環境」「Wonderful Report 2025 Server/Client」の主な仕様について説明します。

主な仕様と動作環境
出力できるPDFの仕様
制限



仕様・動作環境


主な仕様と動作環境は次のとおりです。


WR2005互換モードで作成された帳票定義ファイル(*.wfr)は、旧バージョン(2016 Preview)でも利用可能です。

  Wonderful Report 2025 開発環境(エディタ) Wonderful Report 2025 Server/Client
(実行環境)
対象OS Windows 11 Windows 11
Windows Server 2022
64bit対応 64bitアプリケーションです。
32bit版のOSでは動作しません。
32bit版と64bit版があります。
HASP(USB) インストールにはHASPによるライセンス認証が必要です。
エディタ実行時にはHASPを接続する必要はありませんが、ライセンスの有効期限(インストールから7日間)を超えると再認証の手続きが必要となります。

HASPのライセンス認証は、リモート(手元の任意のコンピュータ)でも行えます。

詳しくは「ライセンス認証とHASP」を参照。
ライセンス版はHASPによるライセンス認証が必要です。
インストール時のみHASPキーの接続が必要です。

HASPのライセンス認証は、リモート(手元の任意のコンピュータ)でも行えます。

<フリーライセンス版について>
「2025 Client」には無償のフリーライセンス版があります。(制限あり)
「WFR2025 開発環境」の有効なライセンスがある環境では制限は解除されます。
データ 次のデータを入力することができます。

<入力できるデータ>
CSVファイル(SJIS/UNICODE/UTF-8)
ADO(Active Data Object)対応データベース
罫線 次の罫線を作成することができます。

<作成可能な罫線>
実線
破線
一点鎖線
二点鎖線
図形 複数の図形があらかじめ準備されています。
図形の回転・反転、さらに、任意の図形を作成することも可能です。
図形の面で設定できるのは次の通りです。

<面>
透明
塗り潰し
文字グリッド(文字を配置する升)
グラデーション
その他各種パターン(PDF出力時は塗り潰しに置き換えられます)

画像 次の画像形式を使用することができます。

<使用可能な画像形式>
BMP
JPG
TIF
PNG
他(OSに従う)



PDF出力では全てJPEGに置き換えられた画像が使われます。透明画像は扱えないので注意が必要です。
バーコード 次のバーコードを作成することができます。

<作成できるバーコード>
JAN-標準/短縮
UPC-A/E
CODE-39
CODE-128/EAN-128
NW-7
ITF-標準/拡張/アドオン
カスタマーバーコード
QRコード
マイクロQRコード
DataMatrix


バーコードの数値はデフォルト設定ではプログラム埋め込みのOCRBフォントで出力されます。
グラフ 次のグラフを作成することができます。

<作成できるグラフ>
縦-棒/折線/混在
横-棒

ドーナツ
入力コントロール 次の入力コントロールを作成することができます。
Previewに表示した帳票上で直接値の編集が可能となります。

<作成できる入力コントロール>
テキスト
リスト
チェックボタン
プッシュボタン
画像
外字 外字」参照。
PDFへの保存 「テスト表示」から「Wonderful Report 2016 Preview」の機能を使ってPDFに保存することができます。 ツールボタンから保存可能。
環境依存文字 使用可能です。
異体字(IVS) 使用可能です。

<対応セレクタ>
U+FE00〜U+FE0F,U+E0100〜U+E01EF

<非対応セレクタ>
U+180B〜U+180D(モンゴル文字専用)

<制限事項>
Preview/印刷では縦書き文字の異体字を出力できません。(標準文字として出力されます)
PDF出力では縦書き文字の異体字も出力することができます。
対応インターフェース Windowsの「スタート」メニューからの起動。 次のインターフェースから起動・使用することができます。

<対応インターフェース>
コマンド実行
COMからの実行
ActiveXを使っての実行
アセンブリからの実行(.NET Framework)



出力できるPDFの仕様


出力できるPDFの仕様は以下の通りです。

 機能 詳細 
作成できるPDFのバージョン 作成するPDFのバージョンを設定することができます。
PDFのバージョンにより暗号化アルゴリズムが決定されます。

<選択できるPDFのバージョン>
PDF 1.4
PDF 1.5
PDF 1.6
PDF 1.7
 
PDF/A-1b
セキュリティ設定
(暗号化)
パスワードを設定することでデータを暗号化することができます。
暗号化アルゴリズムは作成するPDFのバージョンによって切り替えることができます。

<暗号化アルゴリズム>
Standard-40(PDF 1.4)
Standard-128(PDF 1.5)
AES-128(PDF 1.6)
AES-256(PDF 1.7)
セキュリティ設定
(パスワード・権限)
 ユーザーパスワードとオーナー(権限)パスワードを設定することができます。
パスワードを設定するとPDFの内容が暗号化されます。

オーナーパスワードを設定した場合は利用可能な権限を指定することができます。
設定できる権限は次の通りです。

<権限>
テキスト・画像等のコピー
テキストへのアクセス印刷
ページの挿入・削除・回転
フォームフィールドの入力と既存の署名フィールドに署名
注釈の作成

メタ情報 次のメタ情報を設定することができます。

<メタ情報>
タイトル
作成者
サブタイトル
キーワード
フォント すべてのフォント情報はPDFファイル内に埋め込まれます。

埋め込みが許可されたTrueTypeフォントを扱うことができます。
許可されていないフォントを使用した場合、別のフォントに置き換えられます。

<異体字>
対応セレクタ:U+FE00〜U+FE0F,U+E0100〜U+E01EF
非対応セレクタ:U+180B〜U+180D(モンゴル文字専用)
テキスト(文字) 配置・方向(横書き・縦書き)・文字サイズの自動調整・各種修飾等、豊富な機能を使って見やすい文字出力を簡単に行うことができます。
罫線  次の罫線を作成することができます。

<作成可能な罫線>
実線
破線
一点鎖線
二点鎖線
図形 複数の図形があらかじめ準備されています。
図形の回転・反転、さらに、任意の図形を作成することも可能です。
画像 次の画像形式を使用することができますが、PDFに埋め込まれるのはJPG形式となります。透明画像は扱えないので注意が必要です。
画像DPI・画像品質を指定することができます。

<使用可能な画像形式>
JPG
PNG
TIF
BMP
バーコード 次のバーコードを作成することができます。

<作成できるバーコード>
JAN-標準/短縮
UPC-A/E
CODE-39
GS1(CODE-128/EAN-128)
NW-7
ITF-標準/拡張/アドオン
カスタマーバーコード
QRコード
マイクロQRコード
DataMatrix(データマトリックス)


※1
PDFを介してのバーコードの印字は読み取り精度が低下する傾向にあります。
これはPDFの内部解像度と実際に出力するプリンタの解像度の相違からスケーリング処理でバーの均一性が保たれないためです。

最終ターゲット(プリンタ)の解像度に合わせてバーコードを最適化して出力することで品質の低下を抑えることができます。

PDFオプション」ー「PdfBarcodeDpi

※2
最適化を有効に活用するにはPDFの印刷時に出力倍率を100%にする必要があります。
プリンタ(ドライバ)やPDF出力ソフトの設定で出力倍率が調整されるとバーコードの品質は必ず低下します。
グラフ 次のグラフを作成することができます。

<作成できるグラフ>
縦-棒/折線/混在
横-棒

ドーナツ
テンプレートファイル
 帳票の動的に変化しない箇所(罫線や固定の文字等)については、テキスト形式のテンプレートファイルを使うことでプログラム作成に伴う作業を大幅に削減することができます。
スタイル設定と繰り返し 共通のプロパティ設定がある場合、スタイル登録することでプログラムソースコードを簡素化することができます。

例えば、タイトル・見出し・数値用の設定をスタイル登録しておけば、個々のアイテムでのプロパティ設定を省略することができます。大幅にソースコード量を削減することができ保守性も向上します。

また、アイテムを一定間隔で繰り返し出力することができ、少数のアイテムで表の枠組みを作成することが可能です。




制限



PDF出力の制限事項

  1. 画像は全てJPEGに置き換えられます。
  2. 埋め込みが許可されていないフォントについては別のフォントに置き換えられます。
  3. 複数の用紙(サイズ・方向)を含むPDFを作成することができますが、PDFからプリンタ等への印刷ではプリンタ(ドライバ)で選択した用紙・方向に置き換えられます。(PDF表示・印刷ソフトの仕様に従います)
    PDF表示・印刷ソフトにより異なる結果となる可能性が高いため、複数の用紙(サイズ・方向)を含むPDFを作成することはお勧めできません。
  4. 一部の面パターンは「塗りつぶし」に置き換えられます。(右下がり、右上がり、クロス、横線、縦線、格子)
  5. バーコードについてWFRで保存したPDF内部でのバーの均一性は確保されますが、PDFからプリンタに出力する場合に均一性が担保できなくなります。(スケーリングで誤差が生じます)
    このため、「2025 Server/Cleint」から直接プリンタに印刷する場合に比べ読み取り精度は必ず低くなります。



「Wonderful Report 2025 Client」の制限事項

  1. PDFの出力は複数のプロセス(スレッド)から同時に行うことができません。
    前のプロセスのPDF出力が完了するまで待機するため「2025 Server」に比べレ大幅にスポンスが遅くなります。
  2. デスクトップにログオン中のユーザからしか実行できません。(サーバ利用はできません)
  3. GetPdfImageメソッドを利用することはできません。
  4. PdfOutメソッドの仕分出力(マクロ)には対応していません。
  5. フリーライセンス版ではプリンタへの印刷以外のバックグラウンド実行は行えません。(PdfOut/FileOut/Save等)
    ※「WFR2025 開発環境」の有効なライセンスがある環境では制限は解除されます。